不二周助
*貴女は不二の恋人(社会人)
※○○には、貴女の名前を入れてください。
≪不二と付き合いながらも、会社の上司から取引先の重役でもあり若きエリートの手塚と見合いをして欲しいと頭を下げられ、断れずに見合いを受けることになった貴女。当日、仲介役の上司を挟む形でとある高級料亭の和室に通されるが…≫
仲居:お客様、そちらはご予約の方のお部屋となっておりますっ。
≪廊下が騒がしくなったと思えば、ガラッと襖が開き、スーツ姿の不二が息を切らせて飛び込んでくる≫
○○っ!!
≪…周助!?と、突然の出来事に驚きを隠せない貴女≫
はあ、はあっ…
最近様子がおかしいと思ったら─…、こういうことだったんだね、○○。
どうして…、どうして僕に一言も相談してくれなかったのさ…っ。
手塚:─…不二?
≪対して、手塚は僅かに眉を顰めたが、それでも冷静に≫
手塚:―…久しぶりだな、不二。まさか、こんなところで再開するとは思ってもみなかったが。…まあいい。一体何の真似だ、騒々しいぞ。鋭いお前のことだ、この場がどういう場か、わからないではあるまい。それをどういうつもりか知らんが…良識を持ち合わせているなら、ビジネスに関係のない者には席を外してもらいたいのだがな?
─…はっ、これがビジネスだって?手塚。
よくそんな詭弁が言えるね。
こんなの、権力にモノを言わせた政略結婚じゃないかっ。
手塚:─…ふん、政略結婚、か。不二、威勢はいいが、言いたいことはそれだけか?
な…っ!!
手塚:─…それに仮にそうだとして、それがどうした?お前に邪魔をされる覚えはないが?
≪不二は手塚をキッと睨むと≫
─…手塚、噂には聞いていたけど、随分と変わったね。
欲しいものを手に入れるためなら、手段を選ばないというわけかい?
だって、そうだろう?
頭脳明晰なキミが今じゃ重役だか知らないけど、その立場を利用して、こんな茶番を仕組むんだからね。
─…けど、キミの思い通りにはさせないよ。僕にはその権利がある。
何故って、こういうことだよ。
≪貴女の腕を引き寄せると、皆の視線を集める前でその唇に深く口付け≫
これでわかっただろう?
生憎だけど、○○の恋人はこの僕だ。手塚、たとえキミでも○○は譲らない。
○○、行こう!
≪上司が騒ぎ立てる中、不二は貴女の手を引くと料亭から連れ出し、店の前に停めてあった車に乗せて発進させる≫
≪車はしばらく街中を抜けるように走り、バックミラーで追いかけてくる車がいないのを確かめると、不二は静かな河原に横付ける。周助…、貴女が大きな眼で彼の横顔を見つめると≫
―……ごめんね、驚かせちゃって。
それに…、さっきはキミを責めたりして。
本当は、僕がグズグズしていたのが駄目だったんだよね。
だから、こんなことになっちゃったのに…。
≪言葉が見つからず押し黙ったまま貴女だったが、しばらくして沈黙を破ったのは彼で≫
―…ねえ、僕と結婚してくれないかな?
≪驚き、眼を丸くさせる貴女に≫
─…なんて、もっと早く行動に移してたらよかったね。
キミはとても大切で、掛け替えがない人なのに。
でも─…不安だったんだ。いくら、言葉で将来を誓い合っていても。
キミが好きだからこそ、ずっと心の端に引っかかってた。
○○には、僕なんかよりもっと…
そう、手塚みたいな地位も名誉もある男と一緒になった方が幸せなんじゃないかって。
もし、いつかそういう男が現れたら、キミのことを諦めても惜しくないかなって、ね。
でも、実際は違ってた。キミの見合いの噂を聞いたとき、居てもたってもいられなかった。
どんなことをしても、誰を敵にまわしても…
○○のことになるとこんなにも冷静さを失ってしまうんだって、自分でも吃驚するほどにね─…。
≪貴女に向き直り≫
僕はキミがいなくちゃ駄目みたいなんだ。
こんなことを言うと、すごく情けないようだけど…
責任を取らせてくれないかな─…今回のことも。
これで今の会社にキミの居場所がなくなるなら、僕のところに来ればいい。
─…好きだよ。
この気持ちは、誰にも負けないから。
だから、僕に永久就職してよ。
≪頷く貴女。彼はゆっくり覆いかぶさるように、シートのリクライニングを倒し≫
─…クス、……ありがとう。
愛してるよ―…。
管理人★朝水
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